あまぞん
青年と哲人の会話でアドラー心理学を伝える内容.
結論から言うと自己啓発書として良くできている.
良くできているので読みやすい.
青年と哲人は極端な存在論者と目的論者でお互いが反論し合う事で話が進む.
青年は哲人に食ってかかるのだがその様子を読むだけでも楽しい.
しかし, そういう展開は一章で終わる.青年はちょろすぎた.
悲しいかな所詮は登場人物はすべてアドラー心理学を分かりやすく伝えるための装置でしか無かった.
ただ, 良くできた自己啓発書なので会話は不愉快にならないように配慮が行き届いている.SNSのレスバトルにありがちな非建設的文章は無い.二人の楽しい会話を延々と楽しもう.
基本的にはノンストレスだったが極端なキャラクターに耐性が無い人や主人公がドヤ顔で説教するような話が嫌な人には向かないだろう.
個人的に最も収穫だったのはこのような対話形式の本があると知った事である.
内容を伝える意図でキャラクターをデザインしているということが分かれば考える切り口も増える.
例えば青年は存在論者の典型として作られたと思うのだが, きっとこの本を読むような層の共感を煽るように設計されているのだろう. 私は全く感情移入できなかったが.
この考えは今読んでいる本についても役立った気がするがそれはおいおい加工.
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