概要
本記事は小説『かめくん』と
それを原作にした演劇含む三篇『風あこがれ』の感想とかメモである.
ネタバレはやわらか丁寧にに行うつもりだが本人の理解がうっすらしているのでネタバレとしての情報量は非常に疑わしい.
本文
まずは『かめくん』の話から
「かめくん」と聞いてどんな塩梅の「かめくん」を想像するだろうか。
私はmakosuの『ベタベタ選手権大会』(https://www-indies.mangabox.me/episode/38841/)のキャラクターを想像したが、北野勇作さんの方も「かめくん」がアパートを借りて図書館に行ったり重機を操縦する仕事をしている話だったのでしっくり来た。
逆にもう少しメカメカしぃ「かめくん」をイメージしても面白かったかもしれない。
突然メカの話になったと思うかもだが『かめくん』のジャンルはSFなので突飛な発想ではない。
ここまでの文章みたいな感じでチラチラとSFっぽい要素が出てくるのが『かめくん』だ。
シーンの大体が「かめくん」のにちじょう小説なのだが、
本当に徐々に気付かない間にSFっぽさが増してきて、ペースが速くなってからの畳み掛けもすごい。と言いつつも文章で描かれているシーンは最初から最後までのどかさが漂う不思議な雰囲気である。今思うと最初からSF感は全開だったのかもしれない。
つまり、『かめくん』のおもしろさは文章のようなイメージ空間ならではのもので、演劇のような三次元空間に射影する方法は適さないと思う。
いや、10月に観た『風あこがれ』の『かめくん』を思い返したがすごく「かめくん」だった。
『風あこがれ』の公演は
鹿児島だと動き回るには狭いバーで
確かメンバーは5人くらいで
お話は『かめくん』を含む3本立てで
どれも5人でやる割には複雑な話で
というより音と照明のコントロールも状況に応じて持ちまわっていたように見えたが
いろんな意味で目まぐるしかった
唯一『かめくん』だけが人形劇だったが、機械認識の中間層みたいなデザインの人形を手に持って演技する形だった.そのため、劇中の音と照明のコントロール係のように「かめくん」を持つ人も変化するのであった.
今思えばそここそが一番『かめくん』らしいポイントだと思うがそのときは気付かなかったが。
そのときでは、とにかく『かめくん』の世界観のフィーリングがよく伝わった。
原作を読んだ今ならわかるが、はしょったシーンはあるが話はどっちも同じで受け取った印象も同じだ。
ただ、世界を形作った人が違っていて各々の色というか何かに現れていてどちらもしっくり来ていたのですごいと思った。
片方しか確認していない人はもう片方も確認した方がいい.
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